Japan Past & Present ― グローバルな日本人文科学へ

このたび、ジャパン・パスト&プレゼント(JPP)では、2025年5月29日から31日にかけて、『Japan Past & Present ― グローバルな日本人文科学へ』と題した国際シンポジウムを早稲田大学にて開催する運びとなりました。このシンポジウムにはスペイン、東南アジア、そして米国南部といった世界各地から数十人の研究者が参加し、日本人文科学というグローバルな領域を構成する多様な地域の過去と現在への理解を深めることを目的としています。そして同時に、全世界の研究者・教育者に日本人文科学に関する学術資源への公平なアクセスを提供し、また、日本人文科学のより多様で包括的な展開を目指すJPPの未来について、有益な議論を展開する機会になることを期待しています。
本シンポジウムでは、世界各地でさまざまな研究分野に携わる専門家にパネリストとしてご参加いただき、それぞれの地域における日本人文科学研究の過去と現在を俯瞰するような発表をお願いしています。その内容を踏まえ、全世界の研究者同士が連携を深めつつ、日本人文科学の研究と教育をグローバルな規模で活性化するためには何が必要かについて、参加者全員と意見交換ができればと思っています。研究者や学生が世界各地で直面する、その地域特有の課題、あるいは共通の課題について、お互いに学び、打開策を検討してゆく重要な機会となることでしょう。
各パネルの発表内容は、特定のケーススタディに焦点を当てながら、より広範な課題を浮き彫りにしてくれるはずです。これらのパネルを通じ、参加者全員が世界各国における日本人文科学の研究と教育の実状に対し、理解を深めることがシンポジウムの大きな趣旨の一つとなっています。具体的には、以下のような課題の検討を予定しています。日本人文科学という研究分野の起源と発展、その分野の現状と研究者が直面する課題、学部および大学院における日本人文科学の教育や研修、日本・アジア研究を支援する最新の取り組み、研究のための資金や教育資源とその配分、などが予定されているトピックです。