紙フィルム上映会『知られざる日本アニメの源流』(東京)

日本にはかつて、紙のフィルムで作られた子ども向けの短編映画がありました。映画といえばセルロイドのフィルムで上映されるものだった時代、1932~38年の短い期間だけ、家庭用のおもちゃとして「紙フィルム」作品が売られていたのです。子どもたちは買ってもらった紙フィルムを専用の手回しの映写機で上映して遊んだようです。映像の多くはアニメーション。映画館で観る映画が白黒だった時代に、紙フィルムではカラーで印刷された鮮やかな色彩の映画が観られました。素朴でかわいらしいキャラクターや動物のおとぎ話、とぼけた侍たちの時代劇、時代を反映した戦争モノまで、たくさんの作品が作られています。
この上映会では、現代の技術でデジタル化された34本の紙フィルム作品を弁士の語りと音楽のライブパフォーマンスとともに上映します。同時上映の特別プログラム「日本アニメの誕生から紙フィルムまで」は、同じ時代の関連アニメーション作品と紙フィルムを組み合わせて上映し、紙を使ったアニメーションの広がりを紹介します。知られざる紙フィルムの世界、そして紙とアニメーションの世界をぜひご堪能ください!
Program1「日本アニメの誕生から紙フィルムまで」
紙フィルムの誕生に至るまでのアニメーション作品を中心に、弁士の語りと生演奏付きで紹介します。Program2に繋がる見応えのあるラインアップをご鑑賞ください。
Program2「紙フィルムの世界」
子ども向けのかわいい作品のみならず、時代劇や現代では知られていない戦時中の貴重な映像の数々を、活動写真弁士の語りと共に、デュオ夢乃(箏及びチェロ)の演奏付きでご鑑賞いただきます。
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6/14(土)
Program1「日本アニメの誕生から紙フィルムまで」
弁士:片岡一郎さん、山内菜々子さん、樗澤賢一さん
楽士:湯浅ジョウイチさん(ギター)
10:40〜12:30
Program2「紙フィルムの世界」
弁士:片岡一郎さん、山内菜々子さん、樗澤賢一さん
楽士:〈デュオ夢乃〉木村伶香能さん(箏)、玉木光さん(チェロ)
13:00〜14:30